ROS2の自動cmakeツールament_cmake_auto

はじめに

ament_cmake_autoは、package.xmlに記載してあるパッケージを探してくれる自動cmakeツールなので、CmakeLists.txtはシンプルに書けるようになる。

find_package

ament_cmake_autoは必要なので、これのみをfind_packageしておく。

find_package(ament_cmake_auto REQUIRED)

依存を見つける=ament_auto_find_build_dependencies

package.xmlに記載してあるdependenciesを、すべてfind_packageしてくれる。

ament_auto_find_build_dependencies()

ライブラリの生成=ament_auto_add_library

add_library、target_include_directories、target_link_libraries、ament_target_dependenciesをまとめてくれる。
マルチライブラリーのの場合、ライブラリーずつリストするのみで済む。

ament_auto_add_library(lite_serial src/lite_serial.cpp include/lite_serial.hpp)

実行ファイルの生成=ament_auto_add_executable

add_executable、target_include_directories、target_link_libraries、ament_target_dependenciesをまとめてくれる。
マルチノードの場合、ノードずつリストするのみで済む。

ament_auto_add_executable(haya_imu_node src/haya_imu_node.cpp)
ament_auto_add_executable(haya_topic_echo src/haya_topic_echo.cpp)
ament_auto_add_executable(haya_topic_hz src/haya_topic_hz.cpp)

msg/srvの生成=ament_auto_generate_code

メッセージも、サービスも以下1行で済む。

ament_auto_generate_code()

ライブラリーのビルド=ament_auto_package

1行のみでexport、install関係をまとめて仕上げてくれる。

ament_auto_package()

構文のチェック=ament_lint_auto

BUILD_TESTINGデフォルト=ON、colon build – -BUILD_TESTING=OFFに指定可能。

if(BUILD_TESTING)
  find_package(ament_lint_auto REQUIRED)
  ament_lint_auto_find_test_dependencies()
endif()

テストを行う=ament_auto_add_gtest

冒頭の使用例にテストは入っていないが、ament_auto_add_gtestでテストできるようにしている。

ament_auto_find_test_dependencies()
ament_auto_add_gtest()

ament_cmake_autoの使用例

筆者はament_cmake_autoを自社開発したROS2パッケージhaya_imu_ros2に取り組んだので、CmakeLists.txtは以下のとおりとなる。

# CmakeLists.txt of haya_imu_ros2
cmake_minimum_required(VERSION 3.8)
project(haya_imu_ros2)
find_package(ament_cmake_auto REQUIRED)
ament_auto_find_build_dependencies()
ament_auto_add_library(lite_serial src/lite_serial.cpp include/lite_serial.hpp)
ament_auto_add_executable(haya_imu_node src/haya_imu_node.cpp)
ament_auto_add_executable(haya_topic_echo src/haya_topic_echo.cpp)
ament_auto_add_executable(haya_topic_hz src/haya_topic_hz.cpp)
if(BUILD_TESTING)
  find_package(ament_lint_auto REQUIRED)
  ament_lint_auto_find_test_dependencies()
endif()
install(DIRECTORY launch config DESTINATION share/${PROJECT_NAME})
ament_auto_package()

リポジトリ

https://github.com/soarbear/haya_imu_ros2 に公開済み(BSD 3-Clause License)

参考資料

https://github.com/ament/ament_cmake
Ament-CMake-Documentation(humble)

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9軸センサーICM-42688+MMC5983 6軸&9軸回転ベクトル&3軸オイラー角 MAX1000Hz同時出力 ROS/ROS2対応 USB接続

はじめに

令和3年度発売の旧型機種のhayate_imu v2は多くの企業、学校法人のユーザー様にご利用いただいたことに、厚く御礼申し上げます。ありがとうございます。旧機種はv2.4までとリリースさせていただいておりますが、いまユーザー様のお手元にある旧バージョン製品のファームバージョンアップは、ユーザー様のもとで実施可能なので、詳細については、別途順次ご案内申し上げます。昨今の半導体ショックにより供給不足、価格高騰などの影響を受ける中、後継機種の開発を続けてきた結果、令和5年4月下旬より、9軸IMU/AHRS haya_imu v3.2の発売をお知らせさせていただきます。

製品紹介

Cortex-M4 (クロック周波数120MHz)、新型6軸IMUのICM-42688、高精度3軸AMR方式地磁気センサMMC5983MAの実装により、通常出力モード、デモストレーションモード、キャリブレーションモード(初期バイアス測定)、6軸フュージョン回転ベクトルクォータニオン、9軸フュージョン回転ベクトルクォータニオン、3軸オイラー角の同時出力は最大1000Hzまで可能となります。ROS/ROS2とも対応しており、ドライバーはGithubよりダウンロードして製品とセットでご利用いただけます。

主な仕様

・型番 haya_imu v3.x
・内蔵チップ Microchip Cortex-M4(120MHz)、ICM-42688-VまたはICM-42688-P、MMC5983MA実装
・外部接続 USB2.0+ Type-C、USB+5V給電
・最大出力レート
  - 6軸/9軸フュージョン回転ベクトル四元数 1000Hz
  - 3軸オイラー角  1000Hz
  - 3軸加速度(アクセル)データ  1000Hz
  - 3軸角速度(ジャイロ)データ  1000Hz
  - IMU内部温度データ      1000Hz
  - 3軸地磁気(コンパス)データ  500Hz

・測定レンジ
  - 加速度(アクセル)センサ  ±8g
  - 角速度(ジャイロ)センサ  ±2000dps
  - 地磁気(コンパス)センサ  ±800µT

・バイアス測定補正 初期バイアス測定、動作時即時測定、内蔵補正機能あり
・消費電力 150mW以下(環境温度21℃ 実測値)
・寸法 38.0mm × 39.0mm × 4.8mm(突起物含む)
・取付穴 M3x4、隣り合う穴の中心間距離32.0mm

主な特長

・サービスモード 通常出力モード、デモンストレーションモード、キャリブレーションモード
・結果出力 6軸フュージョン回転クォータニオン、9軸フュージョン回転クォータニオン、3軸オイラー角1KHzまで同時出力、結果出力レートに関わらずIMU/地磁気センサのデータサンプリング周波数、フュージョン周波数は常に1000Hz/500Hzに設定済み
・初期バイアス測定 使用環境変化あった際に利用可能なキャリブレーションモードで最短数分程度で初期バイアス測定完了、MCUフラッシュに自動的に保存して、動作時に読み込んで即時バイアス測定&補正あり
・地磁気センサ温度補償 地磁気センサは、計測時間1msにわたるセットリセット計測(温度補償機能)使用済み
・磁気外乱による干渉 受けにくいことが当社実験(磁束密度約2G)にて確認済み
・ROS/ROS2対応 本体にはROS/ROS2ライブラリを実装せず、対向装置にドライバーインストールにより実現

詳細情報

【製品名称】haya_imu v3.x
【開発会社】ROBOT翔(株式会社翔雲)
【発売時期】令和5年4月下旬頃
【商品情報】9軸センサー6軸&9軸回転ベクトル 3軸オイラー角 MAX1000Hz同時出力 ROS/ROS2対応 USB接続 | ROBOT翔

参考情報

エンコーダ付きDCモータPID制御の実験-haya_imu応用例

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Ubuntu 20.04 + ROS Noetic

はじめに

新製品のテスト環境を用意することで、Ubuntu 20.04 + ROS Noeticを「Raspberry 3 Model B v1.2 (2015 Made in Japan)」にインストールしてみた。2015年製のRaspberry Pi旧型機種なのに、テストに都合が良く、インストールの手順をメモしておく。

Ubuntu 20.04

Raspberry Pi向けUbuntu Server 20.04.2 LTSをダウンロードしてSDに書き込む。

$xz -dv ubuntu-20.04.2-preinstalled-server-arm64+raspi.img.xz
$sudo dd if=ubuntu-20.04.2-preinstalled-server-arm64+raspi.img of=/dev/mmcblk0 status=progress

SDカードを抜き差しすると、

$df -k

SDカードをRaspberry Piに挿すと、ubuntu:ubuntuでログインする。

$ip -a
$sudo nano /etc/network/interfaces
$auto eth0
$iface eth0 inet dhcp
$sudo ifup eth0
$sudo apt-get update
$sudo apt-get upgrade

ROS Noetic

$sudo sh -c 'echo "deb http://packages.ros.org/ros/ubuntu $(lsb_release -sc) main" > /etc/apt/sources.list.d/ros-latest.list'
$sudo apt-key adv --keyserver 'hkp://keyserver.ubuntu.com:80' --recv-key C1CF6E31E6BADE8868B172B4F42ED6FBAB17C654
$sudo apt update
$sudo apt install ros-noetic-desktop-full
$echo "source /opt/ros/noetic/setup.bash" >> ~/.bashrc
$source ~/.bashrc
$sudo apt install python3-rosdep python3-rosinstall python3-rosinstall-generator python3-wstool build-essential
$sudo rosdep init
$rosdep update
$mkdir -p ~/catkin_ws/src
$cd ~/catkin_ws/
$catkin_make
$echo "source ~/catkin_ws/devel/setup.bash" >> ~/.bashrc
$source ~/.bashrc
$roscore

参考資料

Install Ubuntu on a Raspberry Pi
Ubuntu install of ROS Noetic

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9軸IMUセンサ 6軸/9軸フュージョン 低遅延 USB出力 補正済み ROS対応

V2.5 NEW主な変更点

【V2.4】令和5年3月にリリース済み
較正モードの追加により、ジャイロスコープ、加速度センサ、地磁気センサの初期バイアスは出荷時の測定のみならず、ユーザー様のもとでも測定することはできる。 ※ ユーザー様のお手元にある旧バージョン製品のファームウェアのバージョンアップは、ユーザー様のもとで実施可能なので、詳細については、別途順次ご案内する。

【V2.5】令和5年12月にリリース済み
TDK Smart Motion DMPコードリビジョンに伴うファームウェアのアップデート、ROSパッケージ更新なし。
※ ユーザー様のお手元にある旧バージョン製品のファームウェアのバージョンアップは、ユーザー様のもとで実施可能なので、令和5年12月末までご案内済み。

はじめに

9軸IMU(型番hayate_imu)は、コロナ禍の中で開発した新商品、令和3年3月まで開発~製造、令和3年4月上旬の出荷と予定して、皆さんの学術研究にお役に立てるようと願って、どうぞご検討ご利用のほど宜しくお願い申し上げます。

製品紹介

9軸センサhayate imu、低消費電力プロセッサーCortexM0+、TDK MPU-9250後継機種である、1.71V低電圧で動作可能なICM-20948使用、6軸/9軸融合クォータニオン(四元数)はFPGA on chip(DMP3)から低遅延出力、別途ソフトでフュージョン必要なし、最大出力レート225Hz、同時に加速度(アクセル)3軸データ225Hz、角速度(ジャイロ)3軸データ225Hz、地磁気(コンパス)3軸データ70Hzまで出力可能、補正済み、ROS対応。ロボット、ドローンなど低遅延が必要とされる科学研究、電子機械の検証試作ヘの活用が期待される。

主な仕様

・ 型番 hayate_imu rev.C 6軸フュージョン or ver.B 9軸フュージョン切替可能
・ 内蔵チップ Cortex-M0+、TDK Invensense ICM-20948(9軸)実装 ※1
・ 外部接続 USB Type-Cコネクタ、USB +5V給電 ※2 ※3
・ 最大出力レート ※4
  - 6軸フュージョン or 9軸フュージョン回転ベクトル四元数 225Hz
  - 加速度(アクセル)3軸センサ  225Hz
  - 角速度(ジャイロ)3軸センサ  225Hz
  - 地磁気(コンパス)3軸センサ  70Hz

・ 測定レンジ
  - 加速度(アクセル)センサ  ±16g
  - 角速度(ジャイロ)センサ  ±2000dps
  - 地磁気(コンパス)センサ  ±4900µT

・ 消費電力 50mW以下(環境温度21℃の実測値)
・ 寸法 30mm × 31.4mm × 4.8mm(突起物含む)
・ 重量 4g以下
・ 取付穴 M3x4、隣り合う穴の中心間距離24.4mm

※1 内蔵Cortex-M0+とICM-20948間インターフェースはSPI(4Mbps)使用、加速度センサ(消耗)、角速度センサ(温度、ドリフト)、地磁気センサ(磁気変動)にダイナミック補正。
※2 USB対向装置OS環境 Ubuntu 16.04以降推奨。
※3 USB対向装置ROS環境 Kinetic以降推奨。
※4 最大出力レートはhayate imuの実力値、IMU対向装置(USB接続先)での実効値はその装置のリソース(CPUクロック周波数、メモリ容量・スピード)に関わる。

デモ情報

hayate_imu ROSパッケージ | Githubリポジトリ

9軸IMUセンサ ICM-20948内蔵 6軸/9軸シュージョン 出力レート225Hz 低遅延 USB出力 ROS対応 | YouTube

9dof_hayate_imu_youtube
9dof_hayate_imu_youtube

販売情報

【製品名称】hayate_imu rev.C 6軸フュージョン or ver.B 9軸フュージョン
【開発会社】ROBOT翔(株式会社翔雲)
【発売時期】令和3年4月上旬頃
【取扱店舗】9軸IMUセンサ 6軸/9軸フュージョン 低遅延 USB出力 補正済み ROS対応 | ROBOT翔

後継機種

9軸センサーICM-42688+MMC5983 6軸&9軸回転ベクトル&3軸オイラー角 MAX1000Hz同時出力 ROS/ROS2対応 USB接続

参考資料

Migrating from MPU-9250 to ICM-20948-InvenSense
http://wiki.ros.org/ja/9dof_hayate_imu

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ROSの座標変換TFについて

ROS座標

ROSでは、map,odom,base_footprint, base_link,base_laser等の座標(データは「フレーム」の表現を使用)は使われる。

ROS座標
ROS座標

map:名前のとおり、ロボットが位置するワールド座標。
odom:mapレイヤの次にくる、オドメトリ(odometry・距離計)と真のワールド座標のずれを表現する。
base_link:オドメトリodomでのロボット位置。ローカル座標。
base_footprint:地上でのbase_linkの投影ですが、但しz値は異なる。ローカル座標。
base_laser:レーザスキャナSlam Lidarの位置。ローカル座標。

TF変換

TFは分散システム前提の座標変換のライブラリであり、2フレーム間の位置姿勢関係の報告(transform_broad_caster)を受けて。全てのフレームを絡むツリーを構築して、ツリーをたどって知りたい位置姿勢を取得する(transform_listener)ような仕組みとなる。以下はフレームツリーの例。

ROS_view_frames
ROS_view_frames

位置姿勢の表現について、位置はx,y,z(m)、 姿勢はクォータニオン四元数にて表示する。クォータニオンについては、記事:ROS・Unity・ロボット・ドローン姿勢制御に関わるクォータニオンを参照する。また、TF変換にtfとtf2パッケージがあり、tf2はtf_staticトピックに静的なフレームを追加できる。tf_staticトピックで受け取った変換は時間に関わらずに利用可能。

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